移調楽器の打ち込み方法

下図はロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」序曲の冒頭のスコアです。クラリネットの例で説明します。Clarinets in Aとなっていまして、また基本の調性が#一個になっていますが、クラリネットには調性記号が付いていません。基本の調性は#一個なので、クラリネットのパートもソフト上では#一個が付いています。でも楽譜では調性記号が付いていません。ですから、楽譜に書いてある通りに打ち込みますと、おかしなことになります。正しい打ち込み方法を下記で説明します。

まず基本の調性を決めます。


基本の調性をGにすると、ソフト上の全トラックの調性は#一個の調性になります。


クラリネットは楽譜でClarinets in Aとなっていますので、移調楽器のタブをクリックして、Aのところにチェックを入れます。
すると、♭二個の調性になります。楽譜では、調性記号がないので、このまま打ち込むとまだおかしな結果になります。

調のタブに戻って、臨時記号が付かない調性を探します。Aにチェックを付けますと、調号が付きませんので、クラリネットはこの状態で打ち込みます。
こうすることによって、移調楽器は正しく打ち込まれます。

全部打ち込みが終わったら、#一個の調性に戻しておきます。